【株式投資】東証に存在する6つの市場(後半)
3行まとめ
- 株式時価総額だと東証一部が圧倒的。(2012年12月~2018年8月の平均時価総額で、東証一部は約520兆円、二番手の東証二部は約6.8兆円…。)
- 月別の増減率を見てみると東証一部は「安定」、マザーズは「振れ幅大」、東証二部は「良いとこ取り」(JASDAQはそもそもマイナス成長なので除外。)
- さらに「経営不振による上場廃止」の企業数も少なく、「東証一部への指定替え」が期待できることから、東証二部がもっとも投資で期待できそうな市場である。
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どの市場を狙うべきか?
前回に引き続き、株式の話です。
前回の記事で東証に存在する6つの市場を紹介しました。
さて、 今回はTOKYO PRO Marketを除いた5つの市場の「数字」を見ていきます。
■株式時価総額
下のグラフは月別の株式時価総額(単位:百万円)で、上段が東証一部含めた5市場、下段が東証一部以外の4市場のグラフとなっています。
※)本当は平均株価の推移で比較したかったのですが、情報が無かったため、株式時価総額の推移で分析。
まず上段からですが、東証一部、圧倒的すぎます…。。
300兆円~700兆円…東証一部の時価総額ってこんなにあるんですね。
そして他市場とここまでの差があるんですね。
ちなみに上記グラフのスタートは2012年12月としています。
これは安倍内閣発足のタイミング、つまりアベノミクス開始のタイミングになります。
せっかくなのでアベノミクスの成果ってどうなのかを併せて確認しようと思ったのですが、少なくとも時価総額の面ではかなり順調ですね。
上段のグラフでは他4市場の動きが分からないため、下段に東証一部を除いた4市場のグラフを記載。
東証二部とマザーズは順調に株式時価総額が伸びているのに対して、JASDAQはスタンダードもグロースも横ばいのようですね。
前回も記載しましたが、JASDAQは市場そのものが活発でない(他市場に企業が流れている)ことも含めて、投資の対象としては難しそうです。
■株式時価総額増減率
続いて、株式時価総額の月別増減率です。(対前月比)
グラフにしてみたものの、グラフだと5市場の特徴がよく分からなかったため、下段に表を作成しました。
■平均増減率
「1.05%」「1.45%」「1.98%」といずれも1%台と、まぁまぁ近しい数字。
■最大値/最小値
最大増加率(最大値)東証二部とマザーズが20%後半と飛びぬけており、最大下落率(最小値)はマザーズの-24.17%が圧倒的。
■プラスとマイナスの回数
東証一部と二部はプラスの確率が約60%程度で、マザーズは57%程度。
こうしてみると、平均増加率がある程度あり、かつ最大下落率も低く、比較的プラスの確率が安定している「東証二部」が最も魅力的な市場のように見えますね。
狙うべき市場は東証二部か?
もしかして「東証二部」が狙い目なのか…?という仮説の元、少し検索してみると同じように東証二部を推している記事を見つけました。
この記事の内容はこんな感じです。
■東証二部のデメリット
- 東証一部と比べて株式流通量や売買高が少ない
(売買したいときに出来ない可能性がある)
■東証二部のメリット
- 一度材料が出たら、簡単に株価が動く
- 機関投資家(銀行・保険・証券会社等)の影響が少ない
(個人投資家の影響が相対的に大きい)
- 東証一部への「指定替え」が期待できる
なるほど。
メリットに書いてあることは、裏返すとデメリットにもなりかねない気もしますが、まぁ確かに魅力的ですね。中でも東証一部への「指定替え」は気付いていなかったのですが、確かに考慮するべきメリットだと思われます。
では、東証二部の企業のうち、どの程度の企業が「指定替え」していて、どの程度の企業が「上場廃止」となっているのでしょうか?以下のサイト情報をもとに調べてみました。
結果は以下の通り。
指定替え(東証一部への変更)は上場廃止の約5倍!
しかも上場廃止の殆どが企業合併や子会社化で、経営不振による上場廃止はわずか4件です。(私が上場廃止理由から判断しているため、多少間違っているかもしれませんが。)
そうすると、指定替えは経営不振による上場廃止の50倍!!
「上場廃止になっていない」=「株価が順調」とは限りませんが、それでも夢のある結果ですね。
ということで、今後は東証二部を中心に投資してみたいと思います。
本日は以上です。
2018/09/20(木) 総アクセス数:1,167