【日経ビジネス】昔の白黒写真がカラーで復活 AIを使った自動彩色
まとめ
- AI(人工知能)でモノクロ写真などに自動で色を付ける技術が登場している。
- 当たり前ですが、AI(人工知能)で出来ることは「正解」の色を付けることではなく、「自然な色」を付けるところまで。
- AIは人間の想像力をこれまで以上に活性化したり、無駄な手間を省いたり出来るかもしれないが、それでも最後の10%は人間が補う必要がある。
昔の白黒写真がカラーで復活
白黒写真のドットだけでどうやって正しい色を導くのか不思議だったのですが、どうもAI(人工知能)は「正解の色」を導いている訳ではなく、「不自然ではない色」を導いているだけのようです。(もちろん、それだけでも凄いことですが。)
そのため、90%の精度は出せても、100%の精度は難しいようです。
色付け結果についてユーザーに評価してもらったところ、約90%の結果について自然だとの回答を得たという。
ただし、「90%を99%にするのは難しい」(飯塚氏)。人工物の場合「どんな色でもあり得る」からだ。洋服や商品のパッケージなどの色の「傾向」を読み取るのは容易ではない。現在、人工物のような判断が難しい物については「セピア色といった平均的な色になってしまう」(飯塚氏)という。
漫画もAIでカラーに
このAI(人工知能)によるカラー化は、写真だけでなく漫画にも応用できるようです。
白泉社はデジタル漫画雑誌「Love Silky(ラブシルキー)」内で、AIが色付けした漫画を2作品発表した。用いたのはプリファード・ネットワークス(東京・千代田)の「PaintsChainer(ペインツチェイナー)」というサービスだ。
※画像は日経ビジネスより
凄いな!
面白かったのは、漫画への応用の難しいところは、同じキャラには同じ色を塗らないといけないところ。
つまり、AI(人工知能)は自然な色を塗るだけでなく、同一のキャラクターかどうかの識別もしないといけないので1枚絵のカラー化よりも難易度が高いのです。
まぁ工夫すればAI(人工知能)が判断するんじゃなくて、キャラクターごとにタグを埋め込むとか対応方法がある気がしますが…いずれにしても漫画業界も大きく変わりそうですね。
「人間による仕上げ」は不可欠
写真のカラー化、漫画のカラー化、どちらも共通して言えることは、AI(人工知能)によって自然な色を塗れるにしても、完全自動化は難しく、最後の10%は人間が補わないといけないところです。
筑波大の飯塚氏も、「AIは正しい判断をするための道具ではない」という。AIを駆使しながら、いかに人間の創造力を伸ばすか。クリエーティブの世界でも人間とAIの協調が不可欠になりつつある。
それにしても、面白い時代ですね。
「日経ビジネス】2019年 確実に来る未来 5つの試練、4つの商機(下)」でもAIに少し触れましたが、このテーマは大変面白く、今後もまだまだ伸びそうですね。
本日は以上です。
2019/1/6(日) 総アクセス数:5312