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大坂なおみよりも先にグランドスラムを制覇した日本人とは?

まとめ

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大坂なおみ、全米に続き、全豪も優勝!

忙しさに追われて、遅くなりましたが…
大坂なおみ選手、全豪優勝おめでとうございます!
第2セットのトリプルチャンピオンシップポイントを取れず、それどころか逆転でセットを落としたときは「ダメな流れかも…」と思っていました。
しかし、第3セットは見事にメンタルを持ち直して、
  • 7-6
  • 5-7
  • 6-4
で優勝を決めました!
 
日本人の全豪優勝は初めて!
もちろん、全米、全豪とグランドスラム2大会連続優勝も初めて!
そして生涯獲得賞金が10億円を超え、日本人女子歴代1位に!
そして何より、2018年の全豪時点では70位台だったのに、わずか1年で世界ランキング1位。女子テニスプレイヤーの頂点に立ちました!
 
しかし、そんな大坂なおみよりも先にグランドスラムを制覇した日本人がいることを知っていますか? 
 

彼の名は、国枝慎吾

彼の名は国枝慎吾
グランドスラム車いす部門での生きる伝説です。
国枝 慎吾(くにえだ しんご、1984年2月21日 - )は日本のプロ車いすテニス選手。ユニクロ所属。
グランドスラム車いす部門で、男子世界歴代最多となる計42回(シングルス22回・ダブルス20回)優勝の記録保持者
シングルスでは年間グランドスラム(3冠)を計5回達成し、ダブルスではキャリアグランドスラムと4大会連続優勝を果たしている。
パラリンピックではシングルスで2個・ダブルスで1個の金メダルを獲得している。
すごくないですか!?
 
彼の凄さが分かるよう、グランドスラムの表を作ってみました。

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繰り返しますが、彼は生きる伝説です。

フェデラーも認めた男、国枝慎吾

国枝慎吾選手にまつわるエピソードで、私が好きな話が2つあります。
 

年間グランドスラムに最も近い男

 

テニスの聖地ウィンブルドンで5連覇の偉業をなしとげたロジャー・フェデラーは2003年、1年間で4大大会を制覇する年間グランドスラムをいつ実現できるか問われたとき、次のように答えた。

「僕よりクニエダの方が近い」
当時のフェデラーは世界ランク1位。現在、4大大会の優勝16回という歴代1位の実力者も、車いすテニスにおける国枝の圧倒的強さを認めていた。
その年、フェデラーの予見通り、国枝は男子の車いすテニス史上初の年間グランドスラムを達成

かっこいい…。

 

日本には国枝慎吾がいるじゃないか!

これは私が最も好きなエピソードです。

日本の記者がロジャー・フェデラーにインタビューした時に「なぜ日本のテニス界には世界的な選手が出てこないのか」と質問。

 

するとフェデラーは「何を言っているんだ君は? 日本には国枝慎吾がいるじゃないか!」と返した。 

tennisfan.xyz

 

フェデラーからもここまで認められている国枝慎吾

誇るべき、日本の宝です。

 

本日は以上です。

2019/1/31(木) 総アクセス数:9295

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日本人初の全米オープン優勝!大坂なおみの軌跡!

3行まとめ

  • 大坂なおみ選手がテニスの四大大会の1つ、全米オープンを制覇!(日本人として初の快挙)
  • 優勝までの間、ダブルベーグルでの勝利や、三連敗中の相手との対戦、憧れのセレーナ・ウィリアムズとの決勝など、数々の見どころがあった。
  • 残念だったのは「決勝におけるセレーナの暴言や抗議」と「大坂なおみは日本人なの?という声」の2つ。セレーナには王者として矜持を持って欲しかったし、日本人にはこの国際化の時代において何を以て日本人と呼ぶのか、アイデンティティについて再考して欲しい。

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大坂なおみ、全米オープン女子シングルス優勝!

テニスの四大大会を制する日本人が現れるとは思いませんでした…。

凄すぎる…!

 

自分の中での整理のため、USオープン制覇の軌跡を纏めます。

 

全米オープン

全米オープン(英語:US Open)は、アメリカニューヨーク市郊外にあるフラッシング・メドウのUSTAナショナル・テニス・センターを会場として、毎年8月の最終月曜日から2週間の日程で行われる4大国際大会の一つである。観客動員数や賞金総額はテニス競技大会で最大である。主催および運営は全米テニス協会(USTA)。
wikipediaより抜粋

大坂なおみは第20シードとして参加。
日本からはその他に、奈良くるみ(一回戦敗退)が参加していました。 

 

※以下、K:キープ、B:ブレークT:タイブレーク

 

■1回戦(vsラウラ・シゲムンド 6-3, 6-2)

大坂:6:K-K--K
相手:3:-K----K-

大坂:6:-KK-K
相手:2:K---K---

大坂なおみ VS ラウラ・シゲムンド スコア速報 全米オープン | tennis365.net - 国内最大級テニスサイト

 

■2回戦(vsジュリア・グラスコ 6-2, 6-0)

大坂:6:K-K-KBKB
相手:2:-K-K----

大坂:6:K
相手:0:-------

大坂なおみ VS ジュリア・グラスコ スコア速報 全米オープン | tennis365.net - 国内最大級テニスサイト

 

■3回戦(vsアリアクサンドラ・サスノビッチ 6-0, 6-0)

大坂:6:K
相手:0:-------

大坂:6:K
相手:0:-------

大坂なおみ VS アリアクサンドラ・サスノビッチ スコア速報 全米オープン | tennis365.net - 国内最大級テニスサイト

 

■4回戦(vsアリナ・サバレンカ 6-3, 2-6, 6-4)

大坂:6:-K-KK-K
相手:3:K-K---K--

大坂:2:K-----K-
相手:6:-KK-K

大坂:6:K--K-K
相手:4:-K-K-K-

大坂なおみ VS アリナ・サバレンカ スコア速報 全米オープン | tennis365.net - 国内最大級テニスサイト

 

■準々決勝(vsレシア・ツレンコ 6-1, 6-1)

大坂:6:KK-K
相手:1:---K---

大坂:6:K-K
相手:1:----K--

大坂なおみ VS レシア・ツレンコ スコア速報 全米オープン | tennis365.net - 国内最大級テニスサイト

 

■準決勝(vsマディソン・キーズ 6-2, 6-4)

大坂:6:K-K
相手:2:-K-----

大坂:6:-K-K-K-K
相手:4:--K-K-K-K-

大坂なおみ VS マディソン・キーズ スコア速報 全米オープン | tennis365.net - 国内最大級テニスサイト

 

■決勝(vsセリーナ・ウィリアムズ 6-2, 6-4)

大坂:6:-KK-K
相手:2:K-----K-

大坂:6:-K--K-K
相手:4:K-K----K-

大坂なおみ VS セリーナ・ウィリアムズ スコア速報 全米オープン | tennis365.net - 国内最大級テニスサイト

 

…1セットしか落としていない!!

 

優勝までの軌跡:3つのポイント!

実は錦織選手の試合と比較すると、あまり大坂選手の試合を見れていないのですが、今回は大きく3つのポイントがあったようです。

①3回戦vsサスノビッチ:ダブルベーグル達成!

ベーグルとは、テニスにおいて6-0で相手に勝つことを指し、すなわちダブルベーグルとは6-0、6-0で完勝することを指します。

まぁ普通の試合だとそうそう見れないです。(仮に実力差があったとしても、6-0が続くなんて言うことは稀。)

smasoku.blog.jp

オリンピックでも、2016年のリオ五輪で初めて起きたくらい珍しいこと。

teatime4you.com

 

大坂なおみがいかに調子が良かったかを示していますね。

 

②準決勝vsマディソン・キーズ:3連敗中の相手を撃破!

キーズとは4回目の対戦でしたが、これまで1回も勝っていない相手でした。

しかも、上記の通り、過去3回で取れたセットは1つだけ。

シード順位も14位と、大坂なおみの20位よりも格上で、ここが1つの山場でした。

 

結果は、6-2、6-4のストレート勝利!

 

今大会で最も成長したのはメンタルだと本人が話していましたが、その言葉の通り、苦手意識のある相手にきっちりと勝ち切りました。

 

③決勝vsセリーナ・ウィリアムズ:憧れの元女王との対決!そして勝利!

決勝は、大坂なおみがプロになる前からの憧れの存在だったセリーナ・ウィリアムズとの対戦でした。

セリーナはフェデラーナダル同様、『生ける伝説』の選手ですね。

  • 全豪:7勝(2003/2005/2007/2009/2010/2015/2017)
  • 全仏:3勝(2002/2013/2015)
  • WB:7勝(2002/2003/2009/2010/2012/2015/2016)
  • 全米:6勝(1999/2002/2008/2012/2013/2014)

凄まじい記録…。

 

2017年の全豪オープンを最後に妊娠・出産によりツアーを離脱していたセリーナ。

2018年に復帰後、四大大会を取っていなかったため、母国アメリカでの全米オープン7度目の制覇を相当に期待されていました。

 

憧れ・伝説の選手との試合。完全アウェーの中での試合。

相当にプレッシャーが掛かったと思いますが、結果だけ見ればストレート勝ち。

本当にタフに成長しましたね!!

 

考えさせられた2つのこと

ちょっと大坂なおみ自身のことからは脱線になるかもしれませんが、この試合を通して2つのことを考えさせられました。

 

1.王者としての矜持

決勝のセリーナ・ウィリアムズとの試合では悲しい事件がありました。

地元開催の全米オープンでは、決勝進出。しかし決勝の大坂なおみ戦では第2セットの途中、禁止されているコーチングや、ラケットの破壊、さらに審判への暴言が響きウィンブルドンに続き準優勝に終わった。なお全米テニス協会(USTA)ではこの行為により罰金17000米ドルを科すと発表している。
wikipediaより抜粋

特に問題だったのは、「禁止されているコーチング」。

セリーナ本人は、上記を否定し、審判に暴言を吐き、挙句の果て「性差別」と問題を擦り替えてまで抗議していました。(見ていないので真相は分かりませんが、セリーナのコーチが認めたため、どう考えてもセリーナの悪あがき・いちゃもんとしか捉えられない状況。)

 

セリーナも、絶対優勝のプレッシャーを背負っていたと思うので、そこは同情に値すると思いますが、その結果がこれです。

www.sankei.com

何とも後味が悪いですね。

 

23回も優勝しているレジェンドはレジェンドらしく、堂々と振舞ってもらいたいものです。そうでないと、優勝できなかったこと以上のものを失うことになりかねません。

 

※実際にイタリアのメディアでも酷評だったようです。

大坂なおみ、異例の謝罪インタビューに伊メディアも同情「偉業達成にも関わらず…」 | THE ANSWER スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

 

逆に大坂なおみ選手の対応は実に立派でした。尊敬です。

 

2.日本人としてのアイデンティティ

大坂なおみ選手は、日本出身の母とハイチ出身の父を持つハーフです。

そのため、パッと見の容姿は日本人には見えません。

 

そのため、今回の「日本人初のグランドスラム制覇」のニュースに対しても、「大坂なおみは日本人扱いでよいのか?」という疑問の声が挙がっているようです。

 

少し補足すると、大坂なおみは現在日本とアメリカの二重国籍ですが、テニス選手としての国籍は日本を選択しており、フェドカップ(国別対抗戦、男子でのデビスカップに相当)にも日本代表として参加しています。

 

確かに日本語は得意ではなく拙いです。しかし、数年前は全く喋れなかったのにも関わらず、「日本人を名乗る以上、日本語くらいは喋れないと」と勉強し、今ではたどたどしくも日本語でスピーチをするようになりました。

 

日本人の血が流れ、日本代表として戦い、日本語を一生懸命勉強する彼女に対して、穿った見方が存在するのは悲しいですね。

 

余談ですが。

日本は世界的に見てもかなり特殊で「DNA」や「日本語」「地理(国土)」など、日本人としてのアイデンティティを示すものが多々ありました。

しかし、ヨーロッパやアメリカなど、多くの国はDNAや言語、国土だけではアイデンティティを語れません。(様々な民族が混ざり合っていますし、言語も固有とは限らない、国土も陸続きで歴史的に変動している、など。)

 

つまり、これまでの日本は「見た目」や「言語」「住所」など、分かり易いものに日本人としてのアイデンティティの拠り所がありました。

しかし、現在急速にグローバル化が進んでおり、そんな分かり易いアイデンティティは崩壊しようとしています。

私含め、近い将来に「日本人とは?」に悩む日が来るのかもしれません。(日本はまだまだグローバル化後進国ですね。)

 

本日は以上です。

 

2018/09/10(月) 総アクセス数:797

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