炎上プロジェクトにおける部下との協働~3つの思考改革~(上)
3行まとめ
- 「仕事を任され、自分で何とかするしかない環境に置かれたとき」こそ成長すると考え、なるべく部下にはそのような環境を与えるよう心掛けている。
- 但し、上記方法を取れるのは比較的スケジュールに余裕がある場合で、炎上プロジェクトのように日々状況が変わり、スケジュールに余裕がない場合には向いていない。
- 一方で、部下やお客様のことを考えると、部下に成長の機会を与えつつ、生産性を最大化することは必須。どうすれば、そのバランスを取れるのか考えてみた。
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炎上プロジェクトにおける部下との協働
…というタイトルで、本日はブログを書きます。
最初は「炎上プロジェクトにおける部下マネジメント」とか、「炎上プロジェクトにおける部下育成」とか、もうちょっとかっこいいタイトルで書きたかったのですが、しっくりこないなぁと。
というのも、今回は単純な「育成」や「マネジメント」の話ではなく、
- プロジェクトマネージャとして、プロジェクトを成功させないといけない
- プロジェクトマネージャとして、後続を育成しないといけない
の狭間で悩んでいる話だからです。
基本としている部下との働き方と、炎上プロジェクト
私は現在コンサルタントをやっており、部下と共にお客様の職場に常駐しています。
今でこそマネージャのポジションで仕事をしていますが、私は成長に時間が掛かり、歴代の上司達には多大なる迷惑を掛けてきました。
そんな成長の遅い自分でも、いくつか大きな成長を遂げた時期があったのですが、振り返るとそれは大体が「上司から放置された瞬間」でした。
「放置」と書くと響きが悪いですが、要するに「仕事を任され、自分で何とかするしかない環境に置かれたとき」ということです。
まぁ良くも悪くも人間は追い詰められて、必要に迫られるほうが成長する生き物なのでしょう。(私だけかもしれませんが…。)
そんな自身の経験があるため、「上司から100のレビューを受けるよりも、1回の失敗の方が成長に繋がる」を信念に、部下育成は基本的には「まずは任せて、失敗を経験させる」ことを基本にしています。
しかし、そのような方法が上手くいくのは、「失敗を経験させる余裕」がある場合だけです。いわゆる、炎上プロジェクトだと部下に失敗を経験させる余裕もなく、いかにプロジェクトを正常な状態に戻すかに全てのパワーを注ぐことになります。
つまり、「プロジェクトの成功」と「部下の育成」の両立が難しく、どうしても「部下の育成」が後回しになってしまいます。
部下と協働するための3つの思考改革
そもそも、炎上プロジェクトとは?
ここで私が言っている炎上プロジェクトとは
- 状況が日々変わり
- マネジメント層への報告を数日単位で行う必要があり
- スケジュールが常に綱渡り状態
のプロジェクトを指しています。
記載の通り、日次単位で状況が変わるため、部下にゆっくり考える時間を与えることも、失敗を経験させる余裕もありません。
そのため、どうしても部下に「任す」ことが難しく、上手く作業を分担出来ませんでした。
しかし、それは「部下育成」の観点からも、「プロジェクトの生産性」の観点からも望ましくないことは明白です。
私自身のため、部下のため、そして、お客様のため、時間に余裕のない炎上プロジェクトにおいて、部下を育成しつつ、生産性を最大化する方法はないか考えてみました。
>(下)に続く
2018/09/04(火) 総アクセス数:684